現場で役立つ!美容師のお悩み解決術Vol.3|手荒れ・腱鞘炎は“当たり前”じゃない──原因とケア&道具選び

「手がつらいのは美容師だから当たり前」そう思い込んでいませんか?

実は、手荒れや腱鞘炎には原因があり、正しいケアで症状を軽くできます。

例えば、手荒れは薬剤や水仕事によるバリア機能の低下が主な原因。腱鞘炎は繰り返しの動作や無理な姿勢による負担が引き金です。

そして、それぞれに合わせたケアを取り入れることで「もう仕方がない」とあきらめていたつらさを和らげることが可能になります。

さらに最近では、サロンワークの負担を減らすための便利なアイテムも登場しています。

今回は、手荒れや腱鞘炎の原因と今日からできるケア、そして現場で役立つ“道具選び”のヒントをご紹介します。


目次

美容師の手が荒れてしまう本当の理由

美容師の多くが悩む手荒れ。その背景にはいくつかの要因があります。

  • 薬剤による刺激
    シャンプーや薬剤の成分が角層を壊し、炎症を起こしやすくします。
  • “濡れ仕事”の繰り返し
    一日に何度も水に触れることで皮脂が流れ、乾燥やひび割れが悪化。熱いお湯はさらに乾燥を助長します。
  • アレルギー反応
    ジアミンなどによる接触皮膚炎は、一度感作されると少量でも強く反応してしまいます。
  • 物理的な摩擦
    こすり洗いやタオルでの強い拭き取りも、小さな傷の積み重ねにつながります。

サロンワーク中にできる手荒れ対策

「仕事中に保湿なんて無理」と思うかもしれませんが、ちょっとした工夫で負担は減らせます。

  • ぬるま湯でやさしく洗う:熱いお湯や強い洗浄剤は避け、やさしく押し洗い。水気はタオルで“押し拭き”が基本。
  • “1日3回の保湿”を習慣に:出勤前、休憩中、退勤後に保湿。セラミドやワセリン系を指先までなじませましょう。
  • バリアクリーム+手袋の二重ガード:施術前に薄く塗ってからニトリル手袋を装着。薬剤ごとにこまめに交換。
  • 濡れ時間を短くする工夫:流し時間をできるだけ短縮し、濡れたまま放置しないことがポイントです。

仕事後に取り入れたいセルフケア

サロンを出た後の過ごし方も、翌日のコンディションに直結します。

  • 就寝前の集中保湿:クリーム+ワセリンを塗り、綿手袋で“パック”。亀裂がある部分は厚めに塗って絆創膏で保護。
  • 刺激源の棚卸し:家庭内でも洗剤やアルコールで負担がかかります。食器洗いは手袋を使い、保湿剤をすぐ手に取れる場所に置きましょう。
  • 悪化サインは医師へ:赤みや、じゅくじゅくした状態が数日続くときは、皮膚科での診察を。早めの対応が悪化を防ぎます。

美容師を悩ませる腱鞘炎の原因とは

シャンプーやブローで手首や指を酷使する美容師にとって、腱鞘炎は避けられない課題です。

  • 同じ動作の繰り返し:シャンプー・ブロー・カットで同じ筋肉を使い続ける。
  • 不自然な手首の角度:反らせた状態や小指側に傾けたままの作業が負担を増やします。
  • 合わない道具:重いドライヤーや大きすぎるシザーは手首に余計なストレスをかけます。

腱鞘炎を防ぐためにできること

  • 手首はできるだけまっすぐに:椅子やシャンプー台の高さを合わせ、無理な角度で作業しない。
  • 小休憩でストレッチ:20〜30分ごとに1分だけでも、手首回しや合掌ストレッチを取り入れる。
  • 軽い道具を選ぶ:軽量ドライヤーやオフセットハンドルのシザーで負担を軽減。
  • 作業を分散する:連続してシャンプーをせず、メニューを交互に行う。痛みが出たら早めに冷やすのも効果的。

手荒れ・腱鞘炎対策は“道具選び”から

日々のケアやセルフメンテナンスで症状を軽くすることは大切ですが、

日々の負担を減らすには“道具選び”がカギになります。

最近では、美容師の手を守ることを意識したアイテムが多数登場しており、シャンプーやドライ作業などの動作をサポートしてくれます。

ここでは、現場で実際に役立つおすすめアイテムをピックアップしてご紹介します。

手荒れ予防に|フィトジアネーゼ

ヘアカラー時のジアミン(PPD)によるアレルギー反応を予防するアプローチ。
カラー施術後にシャンプーに混ぜて髪、頭皮、手を洗い流すことで、刺激物を除去します

  • 美容師自身の手肌を守るお客様の頭皮トラブル予防の両面に寄与
  • 既存の手袋・バリアケアと併用しやすい運用性

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シャンプー時の負担軽減に|IOM PRO シャワーヘッド

小型・軽量×水流設計流し時間を短縮し、シャンプー動作の回数・保持時間を減らせます。

  • 手首・母指の背屈負担を軽減→腱鞘炎対策に
  • 回転数(施術件数)が多い日ほど効果を実感しやすい

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ドライヤーも選び方で手の負担が変わる|Kinujo(キヌージョ)ドライヤー

乾かす・スタイリングする動作も美容師の手に大きな負荷を与えます。Kinujoドライヤーはその負担を軽減する設計が魅力です。

  • 超遠赤外線(テラヘルツ波)+大風量による速乾性能で、乾かし時間を短縮できる
  • 約363gの超軽量設計で、長時間使っても疲れにくい

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手を守ることは美容師のキャリアを守ること

手荒れはシャンプーや薬剤による刺激や濡れ仕事、アレルギーが主な原因です。

一方、腱鞘炎は反復作業や無理な姿勢、道具の負担によって起こりやすくなります。トラブルを防ぐには、仕事中の工夫と仕事後のケアを組み合わせることが大切です。

さらに、毎日のサロンワークで使う道具そのものを見直すことで、根本的に手への負担を減らすこともできます。

トピックスターでは、現場ですぐに役立つ手荒れ・腱鞘炎対策アイテムのご提案や、導入・運用のご相談も承っています。

「手の負担を軽くしたい」と感じたら、ぜひ気軽にご相談ください。

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